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2023.03.19 14:34

【高校41期】村上壮一さんより”外傷外科医育成クラウドファンディング”ご協力のお願い

高校41期 村上壮一 です。北海道大学病院で外科医として勤務しております。このたび、北海道の「避けられた外傷死」を撲滅するためのシステムを構築すべく、クラウドファンディングに挑戦しております。

少し古いデータですが、20年前の厚生労働省の調査で、全国の救命救急センターにおいて死亡した外傷患者のおよそ4割が早い止血手術を行うなど医療を整備することにより救命できた可能性があったと報告されました。地域格差も大きく、地方病院はさらに状況は悪かったと言われております。
最近では交通事故が減少したことにより死亡者数自体は減少しているのですが、逆に外科医の外傷手術経験が減少し、多くの外科医が外傷手術を、自信を持って行う事ができなくなっております。

大阪や東京、名古屋など日本の大都市圏では、重症外傷患者を外傷外科医のいる大病院に集約する事でこの問題をクリアしようとしておりますが、地方では大病院への搬送に時間がかかるため、搬送中の出血で命を失うことも少なくありません。北海道はその典型であり、ドクターヘリでも搬送に1時間以上かかる地域も多いのです。従って、この単純に大病院に患者を集約するという方法では、重症外傷患者を救命できません。
地方で受傷した重症外傷患者を救命するためには、直近の地域病院で「ダメージコントロール手術」と呼ばれる止血を中心とした手術を行い、患者さんの状態を安定させた上で、大病院に搬送する必要があります。このシステムは”Hub & Spokes”と呼ばれ、欧米を中心に多くの地域で導入されております。このシステムの導入には、直近の病院で勤務する外科医が「ダメージコントロール手術」を行える事が必須です。しかしこの手術を行える外科医は、まだ少数です。しかし特殊なトレーニングを受けることにより、確実に修得可能な手技でもあります。
北海道大学病院ではこれまでこのトレーニングを提供してきましたが、資金の問題、そしてこれを指導する十分数の外傷外科医がいないという問題から、必要な回数を提供できておりません。

私の所属する「北海道大学消化器外科学教室Ⅱ」では、これを解決する目的で、クラウドファンディングに挑戦しており、私がそのプロジェクトマネージャーを務めております。皆様からご支援をいただく事により事業の継続発展を試みると共に、北海道のみならず全国の外傷診療システム整備の機運を盛り上げたいと考えております。

今回の目標は「北海道に10名の外傷外科医を育成する」事であり、トレーニング施設を整備すると共に、外科医にトレーニング資金を助成することで、外傷外科医を育成します。この10名を核に今後「ダメージコントロール手術」の教育を行い、”Hub & Spokes”システムの整備を進めていきます。そして最終的には、北海道で確立した”Hub & Spokes”外傷診療システムを、全国の地域に展開し、「安全な日本」を創り上げたいと考えております。

 クラウドファンディングのURLは、以下の通りです。

  https://readyfor.jp/projects/surg2-hokudai

 また、右のQRコードからもアクセス可能です。

 インターネットでのお手続きが苦手な方は、北海道大学の担当部署011-706-2028 (担当 置田)までご連絡いただけましたら代行手続きの申込書を郵送いたしますので、是非ご利用ください。なお本クラウドファンディングは、税制控除の対象になっております。また北海道大学のプロジェクトでもあるため、金額に応じ北海道大学よりお礼の品等も届きます事を申し添えます。

 「不慮の事故で亡くなることのない世の中」を私どもに作らせてください。応援、御支援の程、何卒よろしくお願いいたします。

3月12日北海道新聞への掲載記事はこちら ⇒ 23_03_12 北海道新聞朝刊

教室の活動、およびこのクラウドファンディングについて、NHK北海道で取り上げられました ⇒https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20230320/7000056088.html?fbclid=IwAR1fVxn7QcGbwzESCLWRJf441hX5gwkynP3msSRelnQYQwtkjhteowK2n-0
 

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